ちょっと基礎的な話をします。
数学の世界ではよく「数列」というのが出てきます。 皆さんもやったことありませんか? 「1, 2, □, 4, 5…」←□に入る数字は? 「2, 4, □, 16, 32…」←□に入る数字は? 「3, □, 4, 1, 5, 9, 2, 6, 5, …」←□に入る数字は? いわゆる穴埋めクイズですね。こういうのは数列の典型でしょう。 ちなみに答えは上から3, 8, 1です。
数列というのは、数を一列に並べたものです。
\[ a_1, a_2, a_3, a_4, \ldots \]
\(a_1\) は1番目の数、\(a_2\) は2番目の数、という意味です。\(a_n\) と書けば「\(n\) 番目の数」のことです。
たとえば「正の偶数を小さいほうから並べる」という数列を考えるなら、
\[ a_1 = 2,\quad a_2 = 4,\quad a_3 = 6,\quad \ldots \]
これが偶数が並ぶ数列ですね。この場合、n番目の数(n項目、あるいは一般項と言います)を数式で表すと、\(a_n = 2n\) となります。
こんな風に、数列のn番目を取り出すという作業はとても重要なことです。 誰かに「この数列の○番目を教えて!」と言われたとして、一般項が分かっていたらどうでしょうか?nに○を代入すれば、○番目の値が分かるんです。正の偶数からなる数列の100番目が知りたい?ならnに100を代入して、200ですね。便利!
では、数列の和と言うものを考えてみましょう。数列を「足す」という記号を、数学の世界ではΣ(シグマ)と書きます。
\[ \sum_{n=1}^{5} a_n = a_1 + a_2 + a_3 + a_4 + a_5 \]
これは、数列\(a_n\)の1項目から5項目までを足してくださいね、ということを言っています。 ちなみに無限に足し合わせるという記号もあります。
\[ \sum_{n=1}^{\infty} a_n = a_1 + a_2 + a_3 + \cdots \]
無限に足すってことは結果は絶対に無限大になるの?…と思うところですが、そうでもないんです。無限に足しても無限大にならないこともあります。 いや、もちろん「正の偶数からなる数列の無限和」とか言ったら無限ですよ?無限ではないってのはどういう場合かというと…
\[ a_n = \frac{9}{10^n} \]
こういう数列はどうでしょうか。どんな足し算になるかわかりますか? \(a_n = \frac{9}{10^n}\) ということで、第1項は0.9、第2項は0.09、第3項は0.009… 足し合わせていくと、0.99999…となります。いつまでたっても無限大どころか、1も超えませんね。数列\(a_n\)の和は、ずっと9が並んでいくことになります。数列の和の記号に慣れておくと、いろんな数学の勉強がスムーズに進んでいきます!